Halfway

鶴田浩之のはてなブログ / halfwayとは「みちなかば」という意味です。いつだって道半ば。

フリマ時代の読書術 - 無理なく月10冊を読む技術

 

本特化のフリマアプリ『ブクマ!』を開発しているLabitの id:mocchicc です。おかげさまでユーザーも出品数も右肩上がりで成長中です。

 さて、メルカリが出た2013年頃は電子書籍も増えてきた時期でもあり、自分の読書方法が少し変わったなと感じたので、メモに残しておきます。過去にヤフオクでは5冊程度、メルカリでは30冊くらい買ったり売ったり、そして自社サービスの「ブクマ」では、自分自身も1人のユーザーとして250回の取引を体験してきました。

 

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シェアリングエコノミー時代の読書術

記事の内容を結論からいうと、

  1. 興味ある新刊本は、躊躇なく買う
  2. 500円くらい値下げしてブクマに出品する(1400円の本 → 900円)
  3. 売れたら72時間以内に読んで、購入者に発送する

これでメリットに感じているのは、
(1)「締め切り効果」で積ん読が発生しないこと
(2) 躊躇なく本を買うことによる知的好奇心の充実、読書習慣化の継続 の2点です。

 

特に (2) に関して。インターネットが成熟してからは、買い物といえば何もかも「レビュー、口コミ」を気にする時代。自分を振り返ってみても、誰かが勧めたり、一般ブロガーのキュレーションという名目でまとまった紹介がないと、買う気が起こらない状況になりつつあります。食べログの評価点数をもとに飲食店を探す強迫観念の状態に似ていて、自分の目利きで本を選ぶことを諦める、そんなつまらない状況が、ネットの便利さの反面で生まれているようにも感じます。お金を出すのだから、消費者として本選びを失敗しないためにと、レビューは大切かもしれないけど、過剰なレビュー文化による疲弊、僕が感じるこの「違和感」に共感を覚えてもらえるのであれば、この記事の読書法は試す価値はありそうです。

2010年代に入ってから読書をとりまく環境で変わったことといえば、電子書籍(特にAmazon Kindle)、漫画・雑誌などの読み放題系サービス、そしてフリマアプリの存在があります。

最初に述べた読書法を詳しく書くと、最近の僕は、こんな読書術をしています。

 

( 前提: 電子書籍でいきなり買う本が2割、このあと述べる紙の本で買う本が7割。月間の購入冊数は20〜25冊くらい=家計簿につけている本の予算は月3万円)

 

新刊は気になったら、売れること前提で躊躇なく買おう!

  1.  街の本屋さんで見かけて気になった本、人から勧められた本、購読しているブロガーが紹介する書評で共感した本、フリマアプリを何気なく見て興味を持った本は、躊躇なくその場で買う。基本的には新品で買います。

    特に外からの影響が少ない時期には、Amazonの「新刊・予約」ページを訪れて、「過去30日/30日以内」にチェックを入れ(該当ページ)、興味あるジャンル/タイトルの本を能動的に探して、気になったら躊躇なくカートに入れて買う。僕は自然科学・サイエンス系の読み物や、いち早く邦訳された新興企業の創業記など読むのが好きなので、発売間もなくでブログでも本屋でも特集されてないようなマイナー本の良書の匂いがするものは、Amazonのデータベースに予約情報が出た段階からチェックをしています。

  2.  本が手に届いたと同時に、フリマアプリに出品します。価格設定は1ヶ月以内の新刊で70%くらい。(1,400円なら、950円とか。人気本は100円引きくらいでも大丈夫) 6ヶ月以内だと約半額。1年以上経っている本は、適当に納得感のある値段で。出品時には「現在読んでいるところで、購入後3−4日で発送」としておく。

  3.  本が売れたら(たいてい1週間以内に売れる)急いで読む理由ができるので、時間を無理やり作って読む。この読んでる時間、「図書館の返却期限に間に合うように読んでる感じ」がして、ちょっと楽しい。そして発送。送料はクリックポストで164円。買ってくれた人が、次の読者になってくれる。どんな人だろうと想像しながらポストに投函しています。

  4. (この手順4が重要)もし締め切り効果を使っても、どうしても忙しくて最後まで読み終えず気になったまま手放したり、良書だと思って手放すのが勿体無いなと思ったら、迷わずもう1冊、同じ本を新品で買う。このとき手順1に戻ってやってもいいけど、ここで僕はよく、Kindleで電子書籍として買い直しています。移動時間など違うシチュエーションで、少し時間をおいて再読する気分になったときに読むことが多いです。

読書量が増えた

こんな読書法をしていたら、出版社は儲からず著者に印税が払われないと、お叱りを受けるかもしれません。でも、昔のように本探しに対して慎重な姿勢だったとき、そもそも1冊目として新品で買わなかっただろうと思います。結果的に、個人として新刊本を定価で買う回数が、圧倒的に増えている。でも3分の2のはフリマで次の読者に渡しているから、経済的な負担は少ない。だいたい月に30冊買い、20冊くらい売る。

僕も紙の本を監修の立場で出したことがあり、8万5000部になったけれど、「多くの人に読まれること」が一番うれしかった。(これは人にもよるだろうけど)ブックオフの108円の棚に並んでいたり、マーケットプレイスで1円で売られている本が山ほどある以上、今さらそんなこと言っても、というのもあります。

「時間が経って中古で安くなってから買おう」と考えている購買層は、最初から新品でも買わないケースが多いと思っています。逆に、300円くらいの差額だったら、綺麗な中古が出品されていても、新品で買おっかなー、という人もかなり多い。

 

これからの時代の「読書」の価値

個人の立場として、本が好きだからこそ、まだ他の人が読み始めていない、新しい匂いがする本が発売日に届く、それも毎月10冊や20冊ペースでっていうのは、楽しいんです。そしてこの読書法に慣れてからは、本を月2万円以上買ったりしても、1万円はフリマでの売上金として手元に残ります。それを使って、気になる他の本をまた買う。

とにかく知的好奇心を満たすために、本屋で大人買いをしたり、家のポストに届いている瞬間の楽しみのために、1500円とかの価格を払う。「価格と価値は違う。」という話です。僕にとっての価値は、本という好きな趣味において、年間7万タイトル発売されているタイトルの中から、自分の目利きや知人の勧めで年間200〜300冊(年間出版数の0.4%)を選ぶという楽しさの価値。読んだ本を、次の読者に渡すという、フリマのコミュニケーションを楽しむ価値。これ全部ひっくるめて読書の楽しみ方になりつつあります。表紙見るだけでいいから買う。笑 

 

ブクマのミッション

ブクマは、もう読まなくなった古本を1週間以内で3冊売って、1冊の新しい本が買える、という状態を目指していきたいと思っています。ブックオフだと平気で「10円です」「こちらはお値段がつきません」と査定されてしまう本が、ブクマでは400円で買い手が現れる。50円の査定本が、1100円でも買い手が現れる。古本チェーン店にかかる従業員5000人、国内800店舗・数億冊の在庫管理分にかかる中間マージンは全て無くすことで、経済的な合理性(受給一致)が実現できます。

日本中の家庭の本棚はすでに埋まってしまっていて、本棚に空きスペースを作らないと、心理的に新しい本を人は買わなくなる。ブクマは、数年かけてインフラになるサービスにしていきたいと思います。

 

フリマアプリによって読書法が変わった、そんな個人的体験のお話でした。当然、賛否あると思います。似たような考えがある方の意見、批判的立場の意見もぜひ聞いてみたい。

 

 

 

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